2005年3月26日に出産しました
3 月 2 5 日 |
夜9時には、生活記をつけ、入浴後、妊娠予防線クリームを塗り、寝る前にパソコンを開こうと、2階にある兄弟の部屋へ。 ◆23:15 破水 「何だ?」と思ったと同時に、股の間からバッシャ〜と、大量の水分のようなものが流れ出た。 どう考えても破水以外の何ものでもない。一瞬だけ、「どうしよう…」と、びっくりしながらも、冷静にならなければと、とりあえず、どんどん流れ出てくる破水の入り口を、正座して足のかかとで押さえ、隣室で就寝中の家族を呼ぶけど、聞こえない様。 立ち上がろうとすると羊水が出てくるので、近くにあったクッションを隣室の壁を目掛けて投げ、両親を起こし、破水した事を告げる。 父は、わりと冷静(を装っている風だった。) 母は、かなり慌てていた。 後から考えると放っておいて良かったのに、水分で汚れてしまった床を素早く簡単に拭き、パソコンの電源はきちんと終了してから部屋を出ていた。 2階から1階の部屋をおりる間も、羊水はどんどん出てくる。 上はパジャマのまま、下だけ着替え、夜用ナプキン2枚重ねるけど、一瞬にして羊水でボタボタになり、さらにズボンの上にバスタオルをふんどし巻にするけど全く間に合わず、どんどん濡れていく。 破水したということは、近いうちに確実に出産する事になるので、ダンナへ連絡してもらうように父にお願いし、用意していた荷物と共に、母親の運転にて二人病院へ向かう。 途中、少し「ウ〜」と生理痛のような痛みが2回きた。でも、ガマン出来る痛みなので、これが陣痛なのかどうなのかよくわからない。 時々胎動があり、わが子が元気である事を確認でき、「もうすぐ病院に着くからね。ママと一緒に頑張ろうね〜。」とお腹をさする。 出産を目の前にしたら不安になるかと思ったら、「いよいよ、そしてついに来たか〜」と少しドキドキ、もうすぐ会えるというワクワク感も感じながら病院の夜間入り口へ到着。 歩く事は出来るけど、1歩進むごとに羊水がボトボト流れ出てくるので、車椅子にて病棟へ上がる。 子宮口の開き具合は、昨日の検診時と同じ、1センチ。 助産師「完全破水ですね。産んでもらいましょう!」と言われ、入院する事になる。 助「陣痛はきてますか?」 産褥用の紙ショーツに、ナプキン大小2枚重ねになり、「羊水は流れ続けるので、ナプキンは小さい方だけ交換してね」と言われる。 ※この時点で気になること |
3 月 2 6 日 |
◆12:10 LDRへ 車椅子で処置室からLDRへ移動する。 2つあるLDRうちの1つは、既にどなたかが入っており、もうそろそろ産まれるそうで、助産師さんたちも少しワクワクしている感じです。 残り1つに入れたのでホッとする。 というのも、2部屋とも入っていると、別室で陣痛の間を過ごし、出産する時に分娩室へ移動し出産する事になるけど、料金は一緒。 ベッドに横たわり、助産師さんに母子手帳、診察券を渡す。 助産師さんが持ってきた入院申込用紙に記入する。 破水したので、感染しないように、抗菌剤を2錠渡される。 1錠は今飲み、明日の朝食後にもう1錠。 ということは、朝食を食べてから出産するかもしれないので、ダンナも間に合うかもしれない。と考えてみる。 続いて、左脇に体温測定、右手は血圧測定。 トイレへ行ったら、ティッシュではなく清浄綿で、「小」の字を書くように拭き、羊水の色を必ずチェックして、赤ちゃんのウンチのような色の、緑か茶色っぽい色だったら、すぐに知らせるように言われる。 助「赤ちゃんの事で、先生から何か聞いてます?」 私「ちょっと痩せ気味だと…。」 お腹の上からかなりの強さで押さえて、 途中、何度かお腹も張り、助産師が記録用紙を見に来る。 助「結構強い陣痛きてますやん!」 私「え?これ陣痛なんですか?これなら最近よくきてました。」 どうも、前駆陣痛がきていたようです。 陣痛とは、もっともっとガマンできないくらい痛くなるものだと思っていた私。 私「このくらいのが続くんですか?」 助「もう少しだけ痛みが強くなって、痛む感覚が短くなるかな。」 陣痛がきている事が分かりホッとする。帝王切開ではなく、自然分娩で産める! そして、このくらいの痛みなら、全然ガマンできるぞ!!!
助「陣痛の合間に、休める時は休んでくださいね。」 呼吸法をもう一度確認してみようと、持ってきていた母親学級のテキストを見てみる。この時は、こんな余裕がまだあった。 間隔を計るとすでに、10分間隔。でも、ガマン出来る痛みだ。 呼吸法をするものの、途中から痛みが強くなり、「来た来た〜。これが陣痛ね。」と、内心思いつつ、母に腰をさすってもらうと少し痛みが和らいだ。 陣痛がくるたびに、羊水がドクドクとナプキンへと出ていくのを感じる。 陣痛間隔おそらく7分くらい。 うっすらと、ナプキンに少しの出血が付いていた。もしかして、これがおしるし?いよいよ近づいてきたか〜と、少しびびりながらも、うれしくなる。 トイレに入っている間に2回陣痛が来た。 このあたりから、さらに痛みが強くなり、腰をさすってもらっても痛みが少ししか和らぐ事がなくなり、持ってきたボールで、おしりを押してもらうと少し痛みが和らいだ。
陣痛間隔は3分おき。 陣痛もかなり強くなり、ベットの手すりやシーツを握り締め、ひたすら呼吸法。 頭痛も酷くなる。 時々、隣のLDRから「い〜た〜い〜!!!」と叫び声が聞こえ、母も私も一瞬目を合わせ、気が隣室へと行く。 トイレへ向かう少しの距離も、陣痛の痛みで休みながら歩く。 この後くらいから、陣痛5回に1回くらいの割合でもどしそうになる。 嘔吐した事を告げると、 子宮口が開き始めたことで良かった〜と思った反面、後半分開かないと出産できないと思うと一瞬気が遠くなる。 胎児心拍モニターチェックをつけ、助産師さんが部屋を出る。 ◆4:40 赤ちゃんの心拍が下がり始める 顔色が、少し変わっている様に感じた。 助「陣痛の時、お腹に力入れない?赤ちゃんの心拍数が下がってきてるよ。 陣痛の痛みも一瞬忘れるくらいびっくりして、「ここまできて、やめて〜!」と、ひたすらお腹の赤ちゃんに「もうちょっとよ。頑張ってー!」と、意識が赤ちゃんの事でいっぱいになる。 自分にも、「わが子も頑張ってるんだから、もう少しだから、頑張れ!」と、深い呼吸と、母による腰さすりとボールで、いきみ逃し。 ◆4:50 先生を呼ぶ と片手に携帯、もう片手はベッドを準備しながら、先生を呼び出している。 赤ちゃんの心拍が気になると同時に、陣痛の間隔も早く、痛みも強いままで、必死で呼吸法でいきみを逃す。 うっすら目を開けると、担当の先生もいた。 二人の先生が、経腹エコーを見ながら何やら相談している。 その間、私は何度も来る陣痛と頭痛と戦う。 陣痛が来ると、痛みで私が横を向いてしまう為、 お腹に心拍モニターの機械を着けている為に布団に隙間が出来て寒く、傍から見ると危ないくらいにガタガタ震えっぱなしで、担当の先生が背中をさすってくれる。 私「寒いので何か掛けてもらえないですか」 先「診察が終わるまで、もう少しだけガマンして。」 と却下されてしまう。 この後すぐに、出産準備などが始まり、寒いなどと感じている時間がなくなった。 外にいる母は、出入りしている助産師さんから「子宮口6センチ開いてますから。もうすぐお産が始まりますからね。」と言われたそうです。 |
出 産 準 備 |
周りがバタバタとし始め、ベッドが分娩台へと準備されていく。 この間も、陣痛がくる度に、呼吸法、片手は頭横の手すりを握り、もう片手はおしりを押す。 かなりいきみたくてしょうがなくなり、助産師さんに 助「もう、9センチやからね。もうちょっと頑張って!」 |
出 産 |
分娩台は出来、私は痛みで力が入らずにされるがままの状態で、足台に足を誘導され乗せる。 まわりのバタバタさから、まわりの準備はまだ完了していないように感じたけど、 助「いきみたい?」と聞かれ、 私「はい。かなり」 助「次の陣痛来たら、いきんでいいよ」 の声で、初めていきんだ。 助「息止めて、アゴ引いて、思いっきりいきんで!」 と言われ、いきみ逃しで息を吐く事ばかり意識してたせいか、息を吐きながらいきんでいた事に気づく。 あれだけ練習したいきみの呼吸?が、自分でも全然いきみがうまく出来ていないのを感じる。 その後、陣痛の度に数回いきみ、少しいきみ方がわかってきた。 先「だいぶ頭も見えてきてるけど、出にくいから、少し切開するね」 私「・・・」陣痛の痛みから返事出来ず、小さく何度かうなずいた。 先に、麻酔注射を何回か刺された。 場所によって、ちょっと痛い部分もあったけど、針が入ってるのに、それほど痛くなかった。 麻酔が効く間少し経ち、ついに会陰切開。 プチンという感じで、音が聞こえた。思わず小声で、 私「いてっ」 先「ごめんね」 私「いえ、大丈夫です」 麻酔も効いているし、陣痛の痛みの方が強く、一瞬、少しだけ痛いだけでした。 手を、頭横の手すりから、腰あたりの手すりに誘導され、力が入りやすくなり、陣痛がくる度に思いっきりいきむ。 数回目のいきみ(多分4〜5回?)で、突然何かが股に挟まっている感じになり、わが子の頭が出始めたのがわかった。 誰かの声で、「いける!そのままあと一回だけ頑張って!」と聞こえ、すぐにきた次の陣痛と共に、全身の力を集中させていきんだら、股に挟まってる感覚が取れ、赤ちゃんがきっと産まれたんだということがわかりました。 ◆5:55 無事産まれる! 足元では、赤ちゃんの鼻等の羊水を機械で吸い取っているであろう音が聞こえた後、 「ヒャ〜、ヒャ〜」と聞こえた。わが子の、本当に元気で大きな泣き声。 ちゃんと無事に生きて産まれてくれた! 早く会いたくてしょうがなくて、首を一生懸命に起こしてみる。 「ビニールの下に手を入れて、首だけしっかり支えてね」という助産師さんの声と同時に、産まれたままのわが子を、私のお腹の上に乗せてくれた。 「よく頑張ったねー!!!」と何度も何度も言った。 2〜3キロで小さいはずなのに、とってもずっしりと重たく感じ、一生懸命に手足を動かしてる。 助「5時55分男の子ですよ。」 人前で、あまり泣く事のない私。出産の時は感動して泣いたりするのかと思ったけど、泣きそうになりながらも泣く事はなかった。 目の前にいる自分が産んだ赤ちゃんを抱っこしている事に興奮し、感動というより、興奮で気持ちが高ぶって泣きそうになりながら、赤ちゃんに声を掛ける事に必死だったような気がする。 赤ちゃんが助産師さんによって、体を洗ったり、体重測定等のため、連れていかれた。 |
出 産 後 の 処 置 |
少し経ってから、股にニュルっとした感覚が少しあり 先「今、胎盤が出たからね」 の声で、胎盤が出た事を知ります。痛みはありませんでした。 先生に会陰切開の部分を縫ってもらう。 と〜っても時間が長くて、 私「たくさん切ってるんですね。」 先「ごめんね。僕がへたくそやからかな〜。」 私「いや、そうではないんですけど…」 先「結構、丁寧目に縫ってるからね。麻酔多めにしてるけど、尿道の近くも切ってるから、ここはちょっと痛いよ。」 と、尿道近くへと移る。 私「あいたたたた…」 先「ごめんね〜。」 尿道の近くだけが、少し痛かったですが、何とかガマン出来るくらいの痛みで、すぐ近くにわが子がいて、無事に産まれてくれたと思うと、全然痛みは和らぎます。他の部分は麻酔がしっかり効いてたせいか、痛みはほとんどありませんでした。 私「最後の方、赤ちゃんの心拍止まってたんですか?」 先「止まってはないけど、凄い下がってたねぇ。出産の時は、誰でも多少は下がるんだけど、かなり下がってたから…。 子宮口10センチ開いてなかったんだけど、切開多めにして、吸引しようと思って吸引の機械も用意してたんだけど、最後思ってた以上に、頑張ってくれはったから。」 とうれしい言葉をかけてもらえた。 |
処 置 の 後 |
分娩台もベッドに戻り、きれいに洗ってもらった赤ちゃんが連れて来られ、 助「おっぱい吸わせてみる?鼻だけ呼吸できるように少し開けてあげてね。」 と、添い寝する形で赤ちゃんの口を私のおっぱいに持っていくと、産まれたばかりなのに凄い吸引力で、一生懸命に吸ってくれました。 おっぱいを吸いながら、「フ〜」「ン〜」とか、さっきの元気な泣き声とは違う、とっても小さなかわいい声を聞かせてくれました。 助「体重2350グラムでちょっと小さめだから、小児科に入院する形になると思うけど。」 外にいた母も部屋へ入れてもらえ、少しだけ赤ちゃんと対面した後、一度自宅へ戻り、父を迎えに一度帰りました。 私と赤ちゃんの二人っきり。 わが子は、まだ出ていないであろうおっぱいを一生懸命に吸っているから、私には頭しか見せません。 もう一度、しっかりと顔を見せて〜!と思うけど、邪魔してはいけないので、まだ血液が取りきれていない頭を見つめながら、ただただ幸せにひたりました。 両親が到着し、初孫とのご対面。 ダンナも朝一の飛行機で向かっているそうです。 少し経ち両親も帰り、赤ちゃんは新生児室へ連れていかれ、助産師さんからゆっくり休むように言われました。 一人になって、改めて「無事に産まれてくれて、本当に良かった。ありがとう。」と、我にかえりホッとしたのか、初めて涙が流れました。 寒空の中、病院へ飛び込んだ昨夜とは全く違い、いつのまにか夜が明け、外も明るくなっていて、清々しい朝になってました。 本当に幸せいっぱいで、興奮で眠れないと思いつつも、徹夜での陣痛、出産だった事もあってか、いつのまにか眠りについてました。 |
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